学校の先生からの急な要望変更、バスの配車確認、そしてアレルギー情報の精査などなど…
教育旅行の担当者は、いつも細かな調整事項で溢れています。
今、旅行業界の「当たり前」を劇的に変える波が来ています。それが生成AIの活用です。
「生成AIがすごいのは分かったけれど、結局、旅行会社の実務でどう使えるの?」
…そんな疑問をお持ちではないでしょうか?
今回は、数あるAIサービスの中から「教育旅行・団体旅行の現場で活用できる」最新サービスと活用事例をご紹介!
現場の負担を減らし、先生の信頼を勝ち取るための教育旅行DXの「今」を凝縮してお届けします。
1.らくらくルートAI(テックファースト株式会社)

複数拠点・所要時間・業務条件など多様なパラメータをもとに、独自のAIアルゴリズムで最適な移動ルートを瞬時に算出・可視化するAIルート最適化サービスです。
GoogleマップやOpenStreetMapなどの地図上に最適ルートを直感的に表示できる革新的なソリューションであり、算出されたルートは複数人・複数車両への割り当てにも対応しています。
季節イベントや地域特有の条件、交通渋滞、工事情報、天候などのリアルタイム要素を加味した、より精緻なルート提案が可能です。
*参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000173438.html
「らくらくルートAI」の主な活用事例
◦ 物流・タクシー配車・宅配・移動販売: これまで担当者の経験や勘に依存していたルート作成やタスク配分を自動化し、業務効率の大幅な向上と属人化を解消します。
◦ 観光ガイド・校外学習: 移動を伴う幅広い業務シーンにおいて、最適な移動ルートや作業順の検討、ドライバーへの自動配信などに活用されます。
◦ 自治体の公共業務: ゴミ収集業務において、住所入力や手作業でのタスク割り振りを削減し、CSVデータを取り込むだけで最適な収集ルートを生成します。
2.AIスピーキングテスト(Classmate株式会社)
Classmate株式会社が提供する「AIスピーキングテスト」は、単なる語学テストの枠を超え、教育旅行や探究学習の価値を「数値」と「成長の跡」で証明するためのAI学習支援サービスです。
生徒の学習成果(スピーキング能力など)を数値化・可視化し、海外研修などの「学びの成果」をエビデンス(証拠)として残すことができます。
また、単に英語を話すだけでなく、プログラムの「渡航前」と「渡航後」でテストを実施することで、どれだけ実力が伸びたかを具体的なデータとして示せます。
事前学習、実施、事後学習を通じた英語力の伸長を可視化し、指導や運用の改善サイクル(PDCA)を標準化することを目的としています。
*参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000082067.html
「AIスピーキングテスト」の主な活用事例
◦ 海外教育旅行(アドチャレ)の効果測定: 渡航前後の学習成果を可視化し、導入効果を学校や自治体へ共有するための成果サマリー(レポート等)を標準化して提供します。
◦ グローバル探究の成果物化: 「問いの設定から成果物化まで」伴走することが難しいとされる探究学習において、生徒の挑戦と成長をデータとして残すために活用されます。
「AIスピーキングテスト」の実際の導入事例│学校法人 大阪信愛女学院 様
国際教育の現場では、学校法人 大阪信愛女学院が、コロナ禍や円安の影響で留学が困難になる中でも国際交流を継続するため、2022年3月17日にClassmate株式会社と包括連携協定を締結しました。
同校では2Dメタバースを活用した語学教育プログラムの中で、AIスピーキングテストを導入しており、渡航前後の学習成果を数値で可視化することで、学びの質を向上させる改善サイクルを構築しています。
3.SPOKES(株式会社Bloom Act)

PowerPoint資料をアップロードするだけで、撮影や音声収録を行うことなく、テロップ・ナレーション付きの高品質な動画を短時間で作成できるサービスです。
視聴者が目次や選択肢を操作しながら、自身に必要な項目を選択して視聴できる「インタラクティブ動画」を作成できるのが最大の特徴です。
「SPOKES」の主な活用事例
◦ インバウンド・多言語対応: 32種類の言語に対応した読み上げ機能により、外国人観光客への案内や外国人スタッフへの研修動画を簡単に作成できます。
◦ 営業・サービス案内: 従来の紙資料やPDFでは伝わりにくいサービスの特徴やベネフィットを、営業担当に代わって「しゃべる資料」として正確に伝えます。
◦ 教育機関・金融機関での情報発信: 学校紹介や制度説明、金融商品の利用案内などを動画化し、時間や場所を問わずスマートフォンやPCで視聴できる環境を整備します。視聴ログを分析することで、視聴者の興味関心をスコアリングし、戦略的な改善に活かせます。
「SPOKES」の実際の導入事例│学校法人 北杜学園 様
進路検討中の学生や保護者へ適切な情報を届けるため、2026年2月24日より「SPOKES」を活用した情報発信を開始。
学園内の設置各校で学校紹介や制度説明をインタラクティブ動画化し、視聴ログのデータを分析することで、入学検討者がいつでもどこでも必要な情報にアクセスでき、安心して納得のいく進路選択ができる環境を整えています。
*参照元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000227.000044763.html
4.Metareal AIシリーズ(株式会社ロゼッタ)
各業種・業界それぞれの現場の「困りごと」を手軽に解決することを支援する、業種特化型の生成AI「シゴトオワルAI」シリーズです。
単体のAIモデルでは対応しきれない現場ニーズに応えるため、多数の既存モデルの特徴を協調させる独自技術「AIオーケストレーション」を活用し、高精度かつ最適な出力を実現しています。
旅行・レジャー分野においては、需要の「予兆」の検知から企画提案、資料作成までを一貫して自動化する複数のAIエージェントを提供しています。
3つの主力サービスの概要と具体的な活用シーン
【1】Metareal テーマパーク (Metareal TP)

▪ サービス概要: 法人によるテーマパークの団体利用需要を事前に予測し、最適な企画提案を自動生成するAIエージェント。
企業イベント、表彰旅行、ファミリーデーなどの社内告知情報や社員のSNS投稿、業界カレンダーを常時解析し、時期・人数・予算・アトラクション嗜好をスコア化します。
▪ 活用シーン: 需要が顕在化する前から需要の「予兆」を捉え、営業担当が問い合わせを待つことなく先手で提案を行う際に活用します。
見積、行程案、園内動線計画、雨天時の代替プラン、稟議用説明資料までをワンストップで自動生成し、初動対応のスピードを最大化します。
【2】Metareal トラベルニーズ (Metareal TN)

▪ サービス概要: 企業の採用・研修ニュース、合宿やイベント予定、宿泊施設の稼働データ、交通運賃などを横断的に解析し、法人向け研修旅行の発生確度・規模・予算・コンプライアンス条件を自動推定するAIエージェント。
▪ 活用シーン: 需要発生から決裁までのリードタイムが短い法人向け研修旅行において、需要の「予兆」を捕捉し、最短で行程提案までを自動化する「法人旅行DX」を実現します。
候補地ごとの移動時間・費用・満足度指標を自動比較したレポートを生成し、提案の精度と説得力を高めます。
【3】Metareal ツアーデマンド (Metareal TO)
▪ サービス概要: 法人向け観光ツアーの需要予測を行うレポートAIエージェント。
▪ 活用シーン: 法人顧客がどのような観光ツアーを求めているかを予測・分析し、旅行商品の企画や営業戦略の指針として活用されます。
5.AIコンシェルジュ ロコバスくん(株式会社三浦観光バス)
観光・交通分野では、神奈川県の株式会社三浦観光バスが、地元密着型のサービスと24時間対応を両立させるため、2025年8月に貸切バス手配サイト「ロコバス横浜」を公開しました。
横浜市18区を対象エリアとし、貸切バスの手配に特化した対話型の生成AIチャットボット「ロコバスくん」を搭載することで、夜間や休日を問わず365日無人で相談や見積依頼に対応できる体制を構築し、地元ユーザーの利便性向上と従業員の労務負担軽減という業界全体のDX実証実験に取り組んでいます。
従来のルールベース型とは異なり、自由な対話形式でユーザーの多様な質問に対応可能で、自然な言語でのやり取りと高い回答精度を備えています。
「AIコンシェルジュ ロコバスくん」の主な活用事例
◦ 24時間365日の自動接客: 夜間や休日を含め、貸切バスの相談、問合せから見積依頼まで即座に無人対応し、営業機会を最大化します。
◦ 接客の標準化と効率化: 高品質かつ標準化された接客をスピーディーに実現し、従業員の労務負担軽減と生産性向上に寄与します。
まとめ│日々の業務を劇的に変える、最新の生成AIサービスを是非ご活用ください!
今回は、教育旅行の現場で実際に活用され始めているAIサービスをご紹介しました。
ルート作成の自動化や、24時間の接客対応など、「AIと分業する」という選択肢を持つことで、人手不足や属人化といった課題解決の糸口が見えてくるかもしれません。
もちろん、AIがすべてを解決してくれるわけではありませんが、皆さんの専門性を最大化させる「心強い助手」にはなってくれるはずです。
皆さんの日々の業務の中で、少しでも「楽になった」と感じられる部分が増えることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
